どのWiMAXプロバイダと契約するにしても、WiMAXの料金プランは2種類しかないのは共通している。名前の違いは多少あれど、月間通信量7GBまでという制限のあるプラン(通常プランやライトプラン、Flatツープラスプランなど)と、月間通信量の制限のない(無制限の)ギガ放題プランの2種類である。この2種類の料金プランを比較して、どちらの料金プランが良いのかメリット・デメリットを比較して…などに時間を割くユーザーもいるが、これもまた無意味かつ無駄な時間である。
そもそもあなたがWiMAXを選ぶ理由はなんだろうか?そもそもWiMAXが人気かつ注目のポケットWiFiとなっている理由はなんだろうか?その理由はギガ放題・料金プランの存在である。はっきり言って月間通信量7GBプランでWiMAXを契約する人は少数派だ。
つまりWiMAXの料金プランはギガ放題プランを選択しておけば間違いない。ちなみに料金プランは契約・利用開始後に何度でも変更できる。つまり料金プランの比較に膨大な時間を費やさなくとも、使い始めてから考えれば良いのである。
WiMAXの2つの料金プランを比較する
なぜ、ここまで料金プランの比較が不要で、WiMAXの契約であればギガ放題プランで問題ないと言い切れるのだろうか?そこには2つのプランに明白な違いがあり、またギガ放題プランの方が月間7GBプランと比較して圧倒的にメリットが大きいためである。
主なWiMAXプロバイダにおける各料金プランの月額利用料金
WiMAXのプロバイダサービスは25社前後の会社が提供しており、そのどこと契約してもWiMAXの利用が可能だ。問題は料金プランやキャンペーンで、各社それぞれで内容が異なっている。とは言え、すべてのプロバイダの料金比較が必要かと言うとそうではない。WiMAX料金の安いプロバイダというのは数社に限られる。
下記の表で紹介するのが代表的なWiMAXプロバイダの3社だ。9割以上の人はこの3社の中から選んで契約して、問題ないだろう。
月間通信量7GB制限・料金プラン | 月間通信量無制限(ギガ放題プラン) | |||
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サービス名 | 月額利用料金 | 総額料金(3年) | 月額利用料金 | 総額料金(3年) |
GMOとくとくBB ※総額約4万円のキャッシュバックキャンペーン |
3,609円 | 92,424円 | 4,263円 | 114,660円 |
So-net(ソネット) WiMAX ※総額約3万円のキャッシュバックキャンペーン |
3,450円 | 97,108円 | 4,050円 | 117,508円 |
Broad WiMAX(ブロードワイマックス) ※月額利用料金が最安クラス |
2,726円 | 98,336円 | 3,411円 | 120,941円 |
いずれの会社でも料金プランの内容は同じであり異なるのは料金のみである。そして、ご覧の通りWiMAXプロバイダ間の料金差も3年間で約3,000円~6,000円(1ヶ月あたり100円~200円)とごく僅かである。
月間通信量7GBプランのデメリット
上記表の通りWiMAXの料金が安くなるのは月間通信量7GBプランであり、可能な限り安い費用でポケットWiFi・WiMAXを導入したいと考えるユーザーであれば、この料金プランに魅力を感じるだろう。ところが月間通信量7GBプランには制約やデメリットも多い。下記に例示する。
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特に注意すべきは、速度制限についてである。誤って月の始まりに膨大な通信量のインターネットをしてしまった場合、その月は1ヶ月間、WiMAXのルーターが使用できなくなる恐れがある。特に、容量の大きなファイルのダウンロードやアプリ・セキュリティソフトのアップデート、ルーターの電源を切り忘れて常時接続の状態になっていたなどが重なり、意図せずに通信量が膨れ上がることもある。さらに一度速度制限が発生してしまうと絶対に解除ができない。他のポケットWiFiやスマートフォンの料金プランでは追加料金さえ支払えば解除可能なものもある中、WiMAXの場合は二度と解除ができず、その点はデメリットとして注意が必要だ。
通信量が少ないなら、WiMAX以外のポケットWiFiにもメリットがある
そもそも月間通信量が7GB未満であるという場合は、WiMAXにこだわる必要が無いだろう。他のポケットWiFiの中にも、例えばソフトバンク系列のワイモバイル(Y!mobile)、Yahoo! WifiといったポケットWiFiでは月間通信量5GBのプランもあり、WiMAXの月間7GBプランよりも安い料金でポケットWiFiを契約できるケースもある。
契約通信量を超過した場合に速度制限が発生する点はWiMAXも他のポケットWiFiも変わらないが、前述の通り他のポケットWiFiは追加料金を支払えば速度制限を解除できる場合もある。この点はWiMAXに無いメリットだろう。通信量が少なく、また可能な限り安い月額料金で導入したいと考えるのであれば、WiMAX以外のポケットWiFiを検討するのが賢明だ。
とは言え、追加料金を支払って速度制限を解除するほど通信量があるのであれば、やはり絶対的なおすすめはWiMAXのギガ放題になるのである。 |
ギガ放題を契約するべき全理由
ここまでの説明でWiMAXを契約するのであれば、月間通信量7GB制限の料金プランではなくギガ放題にするべきである理由が少し理解いただけたのではないかと思う。ここからはまた別の角度でWiMAXのギガ放題を契約するべき全理由を解説していく。
他のポケットWiFiにおける使い放題がイケてない
映画・アニメなどの動画を長時間視聴したり、オンラインゲームもするといったインターネット通信量が多くなる場合や、フレッツ光・auひかりなどに代表される自宅用の固定光回線によるインターネットサービスからWiMAXに乗り換える場合、インターネット通信量に制限があっては困るというユーザーが多いだろう。いくら持ち運べるというポケットWiFi・モバイルWiFiならではのメリットがあっても、そもそもやりたいこと(=インターネット)が十分にできないようでは意味がない。
他方で、WiMAX以外に使い放題・通信量無制限のポケットWiFiがあるかと言うと無いのだ。なので、言い方は悪いかも知れないが「WiMAXのギガ放題プランにせざるを得ない」というのが正しい表現かもしれない。
さらに正しく言えば、WiMAX以外のポケットWiFiに使い放題プランが全く無い訳ではないのだがWiMAXのギガ放題プランと比較すると著しく利用しやすさが低下する。
他のポケットWiFi(ワイモバイルやYahoo! Wifi)にも無制限オプションがあるが…
実はワイモバイル(Y!mobile)やYhaoo! WifiといったポケットWiFiにもギガ放題プランのような月間通信量が無制限となるプランがある。実際には料金プランとは少し異なり、利用する料金プランはあくまで月間5GB制限であったり7GB制限であったりするのだが、これに「アドバンスオプション」と呼ばれる有料オプションを追加契約することで月間通信量が無制限となる。
ところがこの「アドバンスオプション」が曲者なのである。このオプションは、通常のインターネット通信とは別のアドバンスモードと呼ばれる特別な通信が無制限で利用できるというオプションである。このアドバンスモード通信がいつでも、またどこでも利用可能であれば、非常に便利な使い放題オプションであるのだが、実際はそうではない。アドバンスモード通信が可能なエリアは限られた地域のみで、実際に使い放題で利用できるユーザーは限定される。
その点でWiMAXのギガ放題プランのほうがより広範なエリアでインターネットが使い放題となり、利用面でのメリットが遥かに大きいのだ。
月間7GB制限プランとギガ放題の料金差が非常に小さい
上で紹介したWiMAXの2つの料金プランの表にもある通り、月間7GB制限プランとギガ放題プランの料金差は月額600円~700円とそれほど大きくない。月額600円~700円を節約するために、月間7GBプランを選択する意味はあるだろうか?万が一、速度制限に引っかかり、インターネットが不可能な状態に陥るとしても、それでも月額600円~700円を節約する必要があるだろうか?
繰り返しになるが、月間7GB制限プランを選択しているWiMAXユーザーは少数派で、ほとんどのユーザーがギガ放題プランで契約しているという事実も踏まえて、あらためて考えて欲しい。
月単位で料金プランの変更が可能である
さらにこのページでWiMAXの料金プランの比較は不要であると言い切る理由の1つが、契約・利用開始後の料金プラン変更が比較的容易に実施できる点だ。ほとんどのプロバイダで料金プランの月単位での変更を受け付けており、電話や各プロバイダのWEBサイトから簡単に申請・変更できる。
当初はギガ放題プランで契約しつつ、自分自身の月間インターネット通信料をルーター等で実際に確認しながら、WiMAXの通信量が7GB未満となっていれば料金プランを変更するというのも良いだろう。また月によって通信量が大きく異なるユーザーであれば、頻繁にインターネットを利用する月はギガ放題プランとして、逆にあまり利用しない月は月間7GBプランに変更するといったことも可能である。
つまり、WiMAXの契約前に一生懸命に空想・妄想しながら料金プランを比較・検討することは無意味であり、実際に利用を始めてから実態に合わせて変更すれば良いだけのことである。 |
契約期間は3年間がメイン
最後に契約期間についても触れておこう。2017年の後半頃からWiMAXの契約期間は急速に3年契約にシフトしてきている。一部のWiMAXプロバイダでは3年契約しかすでに受付していないところもあるが、一部まだ2年契約を受け付けているところもある。
その場合、月間7GBプラン・2年契約、月間7GBプラン・3年契約、ギガ放題・2年、ギガ放題3年など、2種類以上の料金プランが選択可能となっている場合もあるため混乱を来たすかも知れない。注意すべきは、2年契約を受け付けていてもキャッシュバックキャンペーンが適用されない、あるいは料金が割高など契約条件が3年契約よりも悪くなっている点である。また今後WiMAXを2年契約できるプロバイダが減少していく可能性もあり、WiMAXの契約期間は3年間と考えておいて良いだろう。
以上、WiMAXの契約において2種類の料金プランの比較・検討が基本的に無意味で、時間を割いて行うものではないことを説明させていただいた。
他にもWiMAXの比較と言う名のもとに無意味な比較・検討を煽るサイトが少なくない。
料金プラン内容の比較以外の注意点は、本サイトのトップページを参考にしていただきたい。
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