WiMAX比較の観点

WiMAXのルーター比較が不要である理由

2018年の最新機種・W05

これからWiMAXを契約しようとする人には「WiMAXのルーターも比較・検討しなければならない」と考えている人も多いようであるが、結論で言うとルーター比較も無駄な時間である。WiMAXのルーター機種としては全部で数十種類の端末が世の中には存在するが、これから契約をしようとする場合、選択できるのは最新機種とその1つ前の機種の2種類程度である。

WiMAXのルーター機種は、1年に2機種ほどのペースで新機種が投入されているが、基本的に新しい機種ほどスペック・機能ともに向上している。特に新しい機種のルーター方が通信速度が向上している可能性があり、わざわざ通信速度の遅い古い機種を選択する必然性が無い。つまり、WiMAXのルーターはどちらが新しい機種かのみ判断できればそれで十分なのだ。

このページではWiMAXのルーター各機種の詳しいスペック・機能は割愛し、ルーター機種・端末の比較がいかに無意味であるかを解説、おすすめのルーターはWiMAXの最新機種のみである理由を説明したい。

どれが最新機種のルーターかだけを理解しておけば十分

WiMAXのルーター比較は不要で、「どれが現時点での最新機種か」の一点のみを判断できる状態になっていれば十分である。本稿執筆時点(2018年5月)でのWiMAXルーターの最新機種はHuawei製の「W05」である。

WiMAXのルーターは1年に2機種ほどのペースで販売

参考までに過去3年の間に販売されたWiMAXルーターの機種を一覧で確認しておく。

販売開始 WiMAXルーター機種 下り通信速度(最速) 上り通信速度(最速)
2018年1月 W05 708Mbps 75Mbps
2017年11月 WX04 440Mbps 30~50Mbps
2017年2月 W04 708Mbps 30Mbps
2016年12月 WX03 440Mbps 30Mbps
2016年7月 W03 370Mbps 15~25Mbps
2016年2月 W02 220Mbps 15~25Mbps

この表から分かる通り、基本的にルーターの新しい機種ほどWiMAXの通信速度の性能が向上している。2年前に販売が開始されたW03やWX03をあえて比較・検討・選択する必要が無いことが分かっていただけるだろう。

最新機種・W05はWiMAX史上最高の通信速度(下り最大708Mbps/上り最大75Mbps)

2018年の最新機種・W05

2018年の最新機種・W05

上記の表からも分かる通り、おすすめ、かつ最新機種のWiMAXルーターはW05である。このWiMAXルーターでは、まず下り最大速度708Mbps(メガビーピーエス)での通信が理論上可能である。フレッツ光などの自宅用の光回線サービスが下り最大1Gbps(ギガビーピーエス:1000Mbpsと同等)と謳われていることと比較すると、もはや遜色ないレベルにまでWiMAXの通信速度が向上しているのである。

しかしながら下り最大708Mbpsの通信速度は、前世代のWiMAXルーター機種であるW04も可能である。本稿でW05が絶対的におすすめであると述べる理由は上りの最大通信速度にある。他のWiMAXルーター機種と比較した際の圧倒的な差が、この上り最大通信速度でW05では75Mbpsまで出る。これは一覧で見ると分かる通り、過去の機種の2倍から3倍の速度に相当する。

インターネットにおける上り通信とは画像・動画ファイルのアップロードやメールの送信などの通信(手元のパソコン・スマホからWEBサーバに送信する際の通信)を指し、この通信速度が向上したということは、それだけスムーズなファイルのアップロードが可能になったということである。従来の端末と比較して1/2から1/3の時間でファイルをアップロードできるようになった、と言った方がメリットが伝わりやすいだろうか?

据え置き型のホームルーター端末を選択する理由はほぼ無い

ホームルーター端末・HOME L01S

ホームルーター端末・HOME L01S

ちなみにWiMAXのルーター端末には、W05やその他の上記一覧表にまとめた持ち運びが可能なモバイルタイプのルーターのほかに、自宅や会社などでも使用できる据え置き型のホームルーター端末もある。2018年時点でのホームルータータイプの最新機種はHOME L01sで、こちらも新規契約時に無料で選択・入手することが可能だ。

ただし、据え置き型のホームルーター端末は比較・検討の対象になるのだろうか?ほとんどの人には当てはまらないだろう。W05のようなモバイルルーターは当然自宅でも使用でき、外出先でも使用できる。あえて自宅でしか使うことができない(ホームルーター端末の使用には電源コンセントが必要)ホームルーターを指定する必要がある人はごくわずかだろう。

つまり、ここまでの時点でWiMAXの新規契約時に選択するルーター機種はW05でほぼ決まりなのである。

WiMAXのルーター端末で、重さや形もほぼ変わらない

もちろん形状やデザインなどはルーター機種によって変わり、見比べてみたい気持ちも分からなくもないが、WiMAXのようなモバイルWiFiルーターは電源さえ入れればあとはカバンなどの中に入れておいて使用するもの。そう考えると、見た目よりも機能・スペックが重要であることは明白だ。(もちろんデザインで決めたければ、その点でのルーター比較はすると良い)

大切なのは持ち運びしやすい重量・重さではあるものの、ほぼどのルーター機種も100グラム~140グラム程度で大きな違いは無い。

ほとんどのWiMAXプロバイダでルーターは無料で提供される

さらに重要な点は、WiMAXの多くのプロバイダでWiMAXのルーターが無料で提供される点だ。仮に古い機種の方が安い料金で、最新機種の方が高い料金と言った違いがあれば、古いルーター端末を指定することもあるかも知れない。ところがWiMAXに関してはそういったことがなく、古い機種でも最新機種でも一律無料なのである。そうなってくると、最新機種であるW05ルーター以外を選択するメリットは皆無と言って等しい。

ただし、ルーター選択の観点で注意すべき点が2点ある。

WiMAXプロバイダの本家であるUQ WiMAXはルーターが有料

「WiMAXと言えばUQ WiMAX」、そう理解している人もいるほど知名度があるUQ WiMAX。WiMAXの通信回線を管理するUQコミュニケーションズ社が自ら提供するプロバイダサービスとあって、WiMAXプロバイダの中の本家的存在だ。

ただし、このUQ WiMAXはWiMAXの月額利用料金が他のプロバイダと比較して高い上、他のプロバイダであれば無料で提供されるルーターが有料になる点にも注意が必要だ。このルーター代金も含めて、UQ WiMAXの場合はWiMAXにかかる費用が増加する傾向があるため、プロバイダとしてはおすすめできない。

古いルーター機種を提供し続けているプロバイダに注意

一部プロバイダでは、いまだにW03やWX03のような古いルーター機種を提供し続けているところもある。前述の通り、WiMAXの世界においては2年前のルーターなどガラクタに等しい。これから新規契約する方はあえてこれらの古い機種を選択しないように注意が必要だ。

不良在庫のような古い端末を、プロバイダによってはキャッシュバック料金を釣り上げることであえて選択するように仕向けるところもある。何も知らず「キャッシュバックが多くなるなら、ちょっとくらい古くてもいいかも♪」は危険である。こうしたプロバイダは古い端末が余ってしまうくらい不人気なので、そもそも比較・検討以前の問題があるだろう。

以上、WiMAXの契約においてルーターの比較・検討が基本的に無意味で、時間を割いて行うものではないことを説明させていただいた。
他にもWiMAXの比較と言う名のもとに無意味な比較・検討を煽るサイトが少なくない。

ルーター比較以外の注意点は、本サイトのトップページを参考にしていただきたい。
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